【1コマ漫画】ケルト神話の鮭がスゴい!

イラスト:緒方裕梨(@colornix)

いくつもの伝承に登場! 魔法の鮭って?


魔法の鮭は、アイルランドやウェールズの神話・伝承において、知恵や知識を象徴する存在として登場しています。

フィン物語群に登場する魔法の鮭フィンタンは、井戸の傍らに生えた9本のハシバミの実を食べて暮らしていました。
ハシバミの実には知識が宿るとされていたため、ドルイドのフィンガネスはこの鮭を捕まえて、修行に来ていたフィン・マックールに調理させました。その際に、指についた脂を舐めたフィンは素晴らしい知識を得たのです。

ほかの逸話もご紹介しましょう。
アルスター物語群の『クー・ロイの最期』では、人間の魂を宿す存在として鮭が登場します。若き英雄クー・ホリンと妻を争っていたクー・ロイは、死を免れるため鮭に魂をうつしました。しかし、その秘密をクー・ホリンに知られてしまい、命を奪われることとなったのです。

ウェールズの『キルッフとオルウェン』には、動物の中でもっとも歳をとった長老格の鮭が登場します。
なんとこの長老鮭は人を乗せて泳げるほど巨大で、かつてキルッフを乗せて伝説的狩人マボンのいる牢獄まで案内したという逸話があるほど。
鮭がこのように特殊な扱いを受けるようになったのには、必ず生まれた川に戻ってくるという習性から、鮭の肉が人間の肉に似た色をしているから、など諸説あります。


*参考*
   

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「ドルイドの杖」